大規模盛土造成地において滑動崩落対策として採用|地山補強土工法 EPルートパイル工法

EPルートパイル工法が宇都宮市の大規模盛土造成地滑動崩落防止工事に採用されました
滑動崩落対策としてEPルートパイル工法が選定された事例についてご紹介いたします。現場は家屋が密集している地域であり、対策工事の選定には慎重な検討が必要でした。
>>大規模盛土造成地の滑動崩落対策について(https://www.mlit.go.jp/toshi/toshi_tobou_fr_000004.html)
大地震時の盛土の安全性
当該地域では、大地震発生時に盛土全体が滑動崩落する可能性があるとして,適切な対策が求められました。
当該現場におけるEPルートパイル工法の選定理由
1.家屋への影響の最小限化:
EPルートパイル工法は補強材を鉛直方向に打設できるため、アンカー工や抑止杭工等に比べて近接する家屋の用地境界に与える影響は少なく施工することができます。
2.施工機械の小型化:
工法に採用された施工機械は小型であるため、作業足場に単管足場を使用して施工が可能です。これにより、狭小な敷地や住宅密集地域での効果的な対策が可能となりました。
3.騒音・振動の低減:
家屋近接施工において、EPルートパイル工法は騒音や振動が比較的小さい特長があります。これにより、住民への影響を最小限に留めながら対策工事を進めています。
4.安全性と環境への配慮:
EPルートパイル工法の採用により、地域住民への配慮や近接する家屋への影響を最小限にしながら、大地震時の盛土滑動崩落に対する強固な対策を実現しました。
▼地山補強土(EPルートパイル工法)による補強イメージ
▼現場写真
EPルートパイルとは
EPルートパイル工法は、地山補強土工法に分類されます。 パイルの網状配置効果により、土の変形、パイル間の土のすり抜けを抑制し、パイルと地山の一体化を図ります。 注入材として使用するセメントミルクが硬化膨張することにより、芯材のみならず土との摩擦力を高めます。 |
![]() |
1.大型重機の進入が困難な場所への適用:
EPルートパイル工法は、単管足場と小型の機械で施工できるため、高所や狭所、急傾斜面などでも最小限の用地で効果的な施工が可能です。小型の材料と機械を使用するため、家屋と家屋の間の狭い場所、斜面上など、通常の大型重機が進入しにくい場所でも工事が行えます。
2.宅地耐震化推進事業での技術基準への適合:
EPルートパイル工法は、「宅地耐震化推進事業」における技術基準として掲載されています。特に「鉄筋挿入工:圧縮補強」の項目で、国土交通省の「大規模盛土造成地の滑動崩落対策推進ガイドライン」および解説においても採用されています。これにより、信頼性の高い対策工法として位置づけられています。
国土交通省HP:「大規模盛土造成地の滑動崩落対策推進ガイドライン及び同解説(2編 予防対策編)」2-9より抜粋
3.多岐にわたる用途での実績:
EPルートパイル工法は構造物補強、擁壁補強、岩盤補強、切土法面補強など、様々な用途で広く採用されています。阪神淡路大震災や東日本大震災、熊本地震の震災復興事業でも多く採用されています。
EPルートパイル工法は、その優れた特性により、様々な状況において確かな効果を発揮し、地域の安全性向上に寄与しています。何かご質問やご相談がありましたら、お気軽にお問合せください。
>>お問い合わせはこちら
関連ページ
>>大規模盛土造成地の滑動崩落対策について(https://www.mlit.go.jp/toshi/toshi_tobou_fr_000004.html)
>>宇都宮市HP
資料ダウンロード