河川護岸強化対策の適用事例/網状鉄筋挿入工(EPルートパイル)
概要
近年の異常気象により、想定した雨量を超える事も多く、今後、甚大な人命被害等が生じる恐れのある区間を有する河川に対し、河川水位の見直しや、老朽化した護岸の補強などが必要となってきております。EPルートパイルで河川護岸の嵩上げや、老朽化した護岸の補強など、既設構造物を活かしたまま補強や現道の交通規制ができないような制約がある現場でも柔軟に対応できます。
EPルートパイル工法の特徴
①二重管(ケーシング保孔)による削孔により地盤の種類を選ばない杭造成が可能
②構造物掘削を最小限にできるため、交通規制を最小限に抑える事が可能
③施工機械が軽量・小型であるため狭隘な場所でも施工可能
④地山の状態を確認しながら、施工ができるため安心である
⑤緊張力を与えない地山補強土工法のため、パイル本体の維持管理が不要となる
河川護岸強化対策の適用事例のご紹介
事例① 老朽化した擁壁復旧事例
現場は河川とJRに挟まれて いるため大規模な作業場所の確保が難しく、補強する石積みの前面に足場を設けることができないなどの制約がありました。また、交通量が多い国道の迂回路を確保できないため、片側通行の交通は必須条件でした。加えて河川の出水期が迫っていることから工事着手から1ヶ月半後に工事を完了させる必要がありました。こうした条件の中、EPルートパイル工法が採用されました。
建設物価特集『災害に強いまちづくり』に国土強靭化に資する資材・工法として紹介されました
【建設物価特集 災害に強いまちづくり】記事はこちらをクリックしてください↓
事例② 河川のH.W.L見直しに伴う路面の嵩上げ工
河川のH.W.L見直しに伴う河川護岸の嵩上げ対策です。施工時の護岸道路の現道交通を確保しつつ、構造物基礎支持及び既設擁壁への作用力の低減を図りました。
事例③ 既設護岸の補強/河川護岸擁壁の荷重軽減
既設護岸を撤去・再構築する工事です。EPルートパイルを先行して補強を行うことで、前面の切土が可能となりました。EPルートパイル頭部と表面の護岸の張りコンを連結し、一体化を図ってます。
事例④ 既設護岸の補強/河川護岸擁壁の変状対策
既設矢板護岸の根入れ不足による変状対策です。薬液注入するも変異が止まらなかった為、背面補強にEPルートパイルを使用し、変状を抑止しております。