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EPS工法における「壁面工」の役割・種類・施工方法

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EPS工法における「壁面工」の役割・種類・施工方法

EPS工法における「壁面工」の役割・種類・施工方法

軟弱地盤や急傾斜地盛土、道路拡幅などの土木現場において、軽量盛土工法として広く採用されている「EPS(発泡スチロール)工法」。土圧の大幅軽減や急速施工を可能にする一方で、紫外線や火気、外力からブロックを長期にわたり保護するためには、「壁面工」が必要となります。

「現場条件に合わせた最適な壁面材がわからない」「供用後のメンテナンス性や補修をどう考慮するか」といった疑問や課題をお持ちではありませんか?

本記事では、EPS工法における壁面工の役割から種類と特徴、さらに維持管理性を向上させる新工法「リバインパネル工法」の紹介をしております。

EPS工法の基礎知識と「壁面材」が不可欠な理由

EPS工法は、土木用の大型発泡スチロールブロックを積み重ねて盛土体を構築する工法です。材料の軽量性・耐圧縮性、耐水性及び自立性等の特徴により、地盤沈下や土圧を低減できます。軟弱地盤・急傾斜地の盛土、道路拡幅、構造物裏込め・保護、仮設桟橋・構台など多岐にわたる用途で活用されています。

〇EPSの特性と弱点への対策
EPSは多くのメリットを持つ反面、主原料である発泡スチロールの物理的・化学的特性に応じた防護対策が必要です。

EPS工法の主な特徴

主な特徴 詳細
軽量性 体積の98%が空気(土の約1/100)
断熱性 温度を伝えづらい空気の層
緩衝性 空気がクッション代わり
遮水性 発泡ビーズ同士が融着
成形性 熱線でカット・型枠形状自在

EPS工法の弱点と対策

弱点 主な対策
浮力・風 耐浮型ブロック使用/土のうなどで上から押さえる
火気(高温) 難燃性の材料を混ぜて燃えにくくする
油 コンクリート床版設置・耐油性のシート等で覆う
紫外線 壁面材を付ける・耐候性シートで覆う

壁面工の主な役割

  • 紫外線からの保護:直射日光に含まれる紫外線によるEPSブロックの表面劣化や強度低下を抑えます。
  • 火災時の熱溶融防止:外部火災の熱から保護し、発泡スチロール特有の熱溶融を防ぎます。
  • 外力・衝撃からの保護:飛来物、車両の衝突や外力による衝撃からEPSブロック本体の損傷を防ぎます。

▼ 耐久性と安全性を長期担保する「壁面工」が必要となります。

壁面工の種類:「支柱式」と「直付式」

EPS工法の壁面工は、構造形式により大きく【支柱式】と【直付式】の2種類に大別されます。現場の壁高、施工条件、重機乗り入れの可否に応じて最適な形式を選定します。

1. 支柱式壁面工(推奨壁高:6m以上の高壁高)

支柱を地盤に先行建込みし、その間にセメント板等の壁面材を組み込む構造です。壁体構造がEPSブロックと分離・独立しているため、地震時にも支柱がEPSを拘束・保護し、高い構造安定性を発揮します。

  • H鋼支柱式:H形鋼の間に重機等で壁面材をスライド挿入。線形変化(カーブ・折れ点)の加工調整も柔軟に対応。
  • 簡易式支柱:小型・軽量化された鋼材支柱を密に配置。大型重機が進入できない狭小地でも人力中心で施工可能。支柱が先行手すりとして機能し墜落防止対策にも寄与。

【支柱式 施工イメージ・構造概要】

支柱式H鋼の施工中写真 H形鋼支柱建込みと壁面材設置
簡易式支柱の施工事例 簡易式支柱による省力化施工

【適用ポイント】
高壁高(6m以上)や盛土背面荷重が大きい箇所、地震時の変形抑制を重視する場合に適しています。なお、支柱建て込み用の基礎コンクリート工が必要となります。

2. 直付式壁面工(推奨壁高:6m以下)

支柱設置工や基礎工が不要で、EPSブロックと壁面材を一体化させる工法です。大型重機が不要で人力施工が可能なため、供用中の都市幹線道路など交通規制を最小限に抑えたい現場での「急速施工」に最適です。

  • アンカーボルト取付型:工場で取付金具を成型加工し、現場で壁面材をセット。部材数が少なく工期短縮とコスト低減を両立。
  • 溝加工取付型:EPSブロックの溝加工部に鉄筋を通して一体化。鉄筋がガイドとなり面材を正確に配置。床版・面材相互の一体化で脱落リスクを防止。
  • 金具取付型:ブロック設置と同時に軽量面材・目地材を取付。端部加工も容易で、施工後の取り外しも可能。

【適用ポイント】
壁高6m以下で基礎工を省略し、工期・コストを圧縮したい場合に最適です。

新工法:交換修復が可能な「リバインパネル工法」

従来の直付壁面工では「施工後の面材交換が困難」「熱や排水対策」といった課題がありました。リプレイサブル研究会(https://reputeku.jp/)にて新たに開発された『リバインパネル工法』は、リプレイサブル(交換修復可能)機能を持たせた壁体工法です。

リバインパネル工法が選ばれる3つの特長

  • 1. 施工後・供用後でも壁面の位置調整・部分交換が可能:
    専用金具「ハードバインダー」内のスライド調整代により、施工精度を高めつつ、供用後に万一の破損が生じた際も該当パネルのみを容易に交換・修復できます。
  • 2. 遮熱層(空気層)の構築で耐久性と維持管理性が向上:
    壁面とEPSブロックの間に空気層(遮熱層)を設けることで、遮水・排水効果を発揮。壁面の汚れを抑制し、裏面空間を利用した排水管配置など維持管理機能を向上させます。
  • 3. 乾式化による高耐久施工・天候不問のスピード施工:
    専用治具を用いてEPSにスリットを入れ、金具を圧入・打撃するだけの簡素な施工。目地施工を乾式化したことで天候に左右されず安定した施工速度を維持できます。
リバインパネル壁面交換作業 金具機構による壁面交換・位置調整
遮熱層(空気層)の構造 遮熱層(空気層)による高耐久保護

まとめ:現場条件とライフサイクルコストに即した最適提案

EPS工法における壁面工の選定は、壁高・荷重条件だけでなく、将来の維持管理コストを見据えることが不可欠です。
・高壁高・高荷重の条件下では拘束力に優れた「支柱式」
・急速施工・コスト重視、将来の交換性重視では「直付式」
ヒロセ補強土では、補強土壁・地山補強土・軽量盛土技術をベースに、解析から設計計画・工法選定までワンストップでサポートいたします。

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