<国土強靭化に資する資材・工法>パネル組立式大型ブロック M1ウォール
護岸復旧の課題
ここ数年毎年のように全国各地で自然災害が頻発しており、大規模広域豪雨を踏まえた水災害対策のあり方について問われています。近年の水災害の特徴としては、前例ない程の総雨量や全国各地で24時間以上の長時間の降水量が過去の記録を更新し、現行の施設能力を上回る水災害が度々発生しています。豪雨の発生に伴い被災してしまった河川護岸、2次被災を防ぐために早期復旧が求めれます。
従来は現況復旧する際、ブロック積み擁壁で復旧することが多くありました。しかしながら、近年では想定外の豪雨に対応できないことがあり、今後の災害にも対応できる工法、材料の供給が安定しており確保が容易な工法、省力化ができ、工期短縮が図れるものとして大型ブロックでの復旧が増えております。
しかし、大型ブロックでの復旧を検討する際、下記のような課題が出てくることがあります。
上記にような課題を解決する工法として河川の災害復旧に適応した大型ブロック「パネル組立式大型ブロック M1ウォール」をご紹介させていただきます。
パネル組立式大型ブロック 『M1ウォール』とは?
M1ウォールの最大の特徴は、パネル組立式の大型ブロックです。パネルを現場で組立てて作る大型ブロックであるため、控え長と壁面勾配は、自由に選択可能となり、河川護岸の緩勾配仕様や直壁仕様、前面・背面異勾配仕様など、現場条件に適した経済的な計画が可能です。部材が軽量でかさばらないため、搬入や置き場の確保が容易となります。また、パネルを切断加工することで、縦断勾配に合わせた計画や曲線施工も可能です。「美しい山河を守る災害復旧基本方針」テクスチャーと明度証明を取得しており、河川災害復旧事業にも適したコンクリート二次製品です。パネルを分割して現場で組み立ててつくるため、現地形の復旧や改良復旧にも柔軟に対応でき、様々な災害現場における課題を解決します。
M1ウォール復旧事例の紹介
令和元年の台風19号により被災した河川護岸の復旧事例をご紹介いたします。雑誌「災害に強いまちづくり」(株式会社建設物価サービス発行)で国土強靭化に資する資材・工法として紹介されました。■令和元年台風第19号による洪水被害
令和元年台風第19号により広い範囲で記録的な大雨となり、関東・東北地方を中心に計140か所で堤防が決壊する等、河川が氾濫し、国管理河川だけでも約25,000haが浸水しました。
出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kikouhendou_suigai/1/pdf/11_R1T19niyoruhigai.pdf)
■河川護岸の被災状況
交通量の多い群馬県144号付近ののり面が河川の氾濫によって削られ、垂直を超えて傾斜している状態になっており、被災を防ぐためにも早期復旧が求められました。
■M1ウォールによる復旧
これらに対応する工法として、施工が早く、材料の供給が可能で、残存しているブロック積との取り合いが容易であること、また、曲線部でも施工が容易であることなど、難易度の高い工事でした。こうした条件で、複数の製品を比較検討した結果、M1ウォールが採用されました。
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災害復旧標準断面図集ダウンロード
災害復旧標準断面図集(補強土壁・大型ブロック・大型かご枠・EPS工法)、災害復旧擁壁一覧表をダウンロードしていただけます。工法検討の際お役立てください。概算工事費はお問合せください。このような方にオススメの資料です
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