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新たな時代のニーズに合わせて適応・進化した補強土壁工法をご紹介!

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新たな時代のニーズに合わせて適応・進化した補強土壁工法をご紹介!
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近年の補強土壁 テールアルメ工法の動向


(実績グラフ提供:一般社団法人日本テールアルメ協会)

帯鋼補強土壁 テールアルメ工法とは、フランスで1963年に開発された、鋼材を使用して土を補強し、高い垂直盛土を構築する工法です。日本では、導入以来、様々な改善・改良が加えられ一般工法として定着しており、補強土の中で一番歴史を重ねた工法であると言えます。これまでに日本国内の施工実績は、壁面積で1,200万㎡、現場数は約4万件を超えています。



防災・減災に適応した技術 ~補強土壁に求められること~

①高い耐震性を証明する災害に強いテールアルメ工法
「テールアルメ工法」は、熊本地震、東北地⽅太平洋沖地震、新潟県中越地震、兵庫県南部地震等の強震度地震が発⽣した地域でも、高い耐震性を証明しています。補強土壁工法の中では唯一宅地用大臣認定擁壁として認定されている実績ある信頼高い工法です。
近年、地震や豪雨などが多い日本で「災害に強い」技術のニーズは、多くの場所で高まっています。様々なニーズに合わせてテールアルメ工法の活用用途は拡大しており、津波被災による高台移転工事や緊急避難施設、防潮堤工事、スーパー堤防など幅広い用途で採用されています。


②補強土壁の維持管理を軽減する技術
補強土壁は1972年に国内で最初に高速道路で使用されてから約50年が経過しており、今後、構造物を安全に保つために点検の必要性と維持補修の容易性が問われています。しかしながら補強土壁は高壁高で点検が難しい点と、補強土壁の表面はコンクリート壁面材によって覆われているため、内部構造の把握ができにくいという課題があります。





③国土交通省道路局 技術開発・新技術導入について
国土交通省ホームページでは「道路行政の技術開発ニーズ」を公表しており、その中で補強土壁に関して以下のような技術を公募しています。

【道路行政の技術開発ニーズ】
持続可能なインフラメンテナンス 補強土壁の維持管理の負担を軽減する技術



【求める内容】
補強土壁は約2,000万㎡のストックがあるが、主要部材である補強材が土中に埋まっており、点検などが困難である。本ニーズでは、外観性状から補強土壁の内部の状態を把握する技術や、補強材の交換を行う技術の開発を求めるものである。



【担当課室】
国道技術課 技術管理室


国土交通省ホームページ https://www.mlit.go.jp/road/tech/index.html

弊社ではこのようなニーズに対応すべく、これまで築いてきた補強土壁に関する知見をもとに技術開発に取り組んでいます。下記では、テールアルメ工法の維持管理性や維持管理の負担を軽減する新技術をご紹介させていただきます。


維持管理性に優れたテールアルメ工法

補強土擁壁は貴重な社会資本であり永久構造物です。初期の安定性はもちろん、長期にわたる維持・補修が必要不可欠です。
テールアルメは『補強土(テールアルメ)壁工法設計・施工マニュアル』(土木研究センター発行)において壁面材の部分補修方法が公的に認証されている唯一の補強土壁工法です。メンテナンスは容易であり、かつ安全に行うことができます。

テールアルメ壁面の補修手順

特徴①:壁面材の取外しが容易
テールアルメ工法は、壁背面の土圧が小さく、壁面材が各々独立しているため、補強材はそのまま利用し、傷んだ壁面材を修復することが可能です。

特徴②:小スペースでの補修工事が可能
壁面前面の小スペースを利用するだけで壁面材の打換え工事が可能であり、道路規制を最小限に抑えられます。

特徴③:供用後の健全度確認が可能
テールアルメの補強材は完成後何年経っても引抜試験が可能です。これまで多くの現場で実施しており、地震・大雨などの自然災害による不安を解消しております。また、引抜試験は供用中の道路を通行止めにすることなく実施可能です。




テールアルメの維持管理を軽減する技術

①「テールアルメ工法の経年劣化を把握 KDパネル」(NETIS登録番号:KT-200017-A)
テールアルメの健全度の診断では、土中引抜き試験により確認を行います。
この試験の目的は、テールアルメ壁の原理の根幹である補強材と盛土材との間に発生する摩擦力が正常に作用し、構造物としての機能を有しているかを確認する試験になります。従来の引き抜き試験ではコア抜き工が必須で、通常3日を要する補修作業がかかってました。(試験箇所2か所の場合)
蓋式型の試験用の壁面材「KDパネル」を導入することで、これらの作業が不要になり、壁の外側から盛土内部に簡単にアクセスができ、引抜き試験や耐久性の確認が可能になりました。



②「テールアルメ工法の異常時の健全度を把握 テールアルメFS」
(インフラメンテナンス大賞 国土交通省 優秀賞受賞)

既存の壁面パネルにFSコネクティブを使用することで、擁壁の損傷を初期段階で発見できます。大規模な損傷を未然に防ぐと共に、補修~補強による長寿命化が期待できます。FSコネクティブとは、強度差のある2種類の鋼材により構成されており、問題発生時にパネルの傾斜により損傷部の確認ができます。






活躍の場が広がり続けるテールアルメ工法の採用事例をご紹介

テールアルメ工法は50年にわたり、安全・安心な豊かな街づくりを実現するために私たちの暮らしを支えてきました。近年の様々なニーズに合わせて進化を遂げてきたテールアルメ工法の活用事例をご紹介させていただきます。

①補強土壁の省力化・30%の工期短縮を実現! オールプレキャストテールアルメ
従来、現場打ちで施工していたテールアルメの嵩上げコンクリートと基礎部をプレキャスト化し、施工性・安全性・品質を向上させた「i-Construction」対応のテールアルメです。補強土壁テールアルメ工法の省力化、工期短縮を実現します。



②避難路テールアルメ
切迫している南海トラフ地震や激甚化する豪雨災害などに備え、津波や洪水からの緊急避難場所を確保するため、避難階段などの施設整備が必要となります。
下記のようにテールアルメの壁前面に階段を設置することで緊急時に避難路として活用することが可能です。


③高台移転テールアルメ
近年、津波や豪雨災害による河川の氾濫リスクに備え、危険区域エリアにおける土地利用規制や高台まちづくり、リスクが高いエリアからの移転促進などの取組が増えています。
東日本大震災の津波被災による学校の高台移転工事にテールアルメ工法が採用されました。



④調整池テールアルメ
急激な都市化により河川への雨水の流出量は増大しており、水が地下に浸透せず、河川等に流出することで、浸水被害をもたらすおそれがあります。このようにリスクに対応するため、調整池等の整備により、河川への流出を抑制します。
テールアルメの盛土材に透水性の良いものを用い、基底部に排水層を設けるなどして、盛土内に残留水圧が生じないよう配慮してます。



⑤河川テールアルメ
近年の異常気象により、想定した雨量を超えることも多く、今後、甚大な人命被害等が生じる恐れのある区間を有する河川に対し、河川水位の見直しや、堤防・護岸の整備、また、橋梁流失防止対策を行うなど、激甚化する災害対応した交通機能の確保が必要となります。
下記の事例は、河川で使用されたテールアルメの事例です。通常のテールアルメで使用する壁面材より厚い35㎝のパネルを使用することで流水に対する安定性を確保しております。



⑥導流堤防テールアルメ
わが国には生成した火山が400以上あるといわれており、そのうちの111は活火山です。世界の活火山の7%が日本にあると言われています。火山の噴火は広範囲に私たちの暮らしに被害を与えます。今後の被害に備え、火山施設を設置し、被害を最小限に抑える必要があります。
下記の事例は、火山の噴火時に集落に溶岩が流れていかないようにするため、補強土壁(テールアルメ)で築堤を行い、前面に溶岩導流路を作りました。



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